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紳士的賭博観測記録
神出鬼没の変態紳士「やまさん」が贈る脳汁全開コラム。日夜「取材」と称しホール徘徊に勤しむ高純度のスロ中毒者。もしかすると、今夜あなたのホールに訪れるかもしれません。
「紳士的賭博観測記録」 vol.16(06.08.21 UP!)

【気まずい瞬間】

「やあ、やまさん。お疲れ〜。」

いつものようにホールを徘徊している私に、突如投げかけられた声。その声の主は、とある取引先の営業様。な、なにもこんな所で会わなくても…。

その声を120%無視して奥のハネモノのシマへ消え去った私は、間違い無く社会人として、いいえ人間として失格。取引停止の通告を突き付けられてしまう危険性もおおいにあります。でもね、この瞬間の私は紛れも無く「変態紳士」。世を忍ぶ仮の姿である日中の私は、ここには存在しておりません。

『やまさんという名など、入店した瞬間に捨て去ったわ〜!』

心の中で雄叫びをあげつつ、颯爽と姿を消す。やはりこうでなくては「変態紳士」は勤まりません。呆気に取られる営業様の視線を背中で感じ、変態パワーはグングンとうなぎ登り。しかし残尿の如く僅かに残った「やまさん」の人格はブルっちゃってもう大変。

『明日会ったらなんて言えばいいんでしょう・・・』
1:眼鏡がなくて気付きませんでした。
2:人違いではないのですか。
3:よくぞ気付いた、そうとも私が変態紳士なので〜す。

どうしたものかとガクブルしながらハネモノを選んでいたのですが、釘が良さそうな「仮面ライダー」をゲットしたので気分はハッピー。かけてて良かったマイ眼鏡。釘が見やすい、ってアンタ【言い訳1】が使えないでしょ!

とかなんとか独りで脳内対談をしている内に当たりがきましたヨ〜。ぐふふ、一気に3箱ほど積んじゃいますかね。今夜は御馳走が頂けそうですな。

その後も順調に出玉は伸び、無事に勝利することができましたので今日の事件は勝手に一件落着! 早速換金を済ませ、夜の繁華街を悶々と過ぎ去る私。

繁華街に煌めく桃色ネオンに欲情しながらも、私の脳内では一つの疑問がぐるぐる回っていました。それは『なぜ、勤務以外で関係者に会うと、あれほどまでに気まずいのか。』

取引先だけではなく、社内の人間ですら気まずくなるのかもしれません。いつもは下らない世間話や軽快なオヤジギャグ、セクハラ紛いなスキンシップに溢れた、とってもフランクな「プチおっさん」なのですが、休日の街中で出会ってしまうとそう容易にはいきません。

「あっ、やまさん。お疲れ様です〜。」

「……あわわわわ………」

「あれっ、無視して行っちゃった…、なんて失礼なヤツ…。あれはきっと狂っているのよ! もう口も聞かないんだから!!」



翌日、出社した私に浴びせられる冷ややかな視線。他の社員の耳にも既に届いているのでしょうか。皆の目が冷たく感じてしまうのですけれども、きっと気のせいでしょう。木の精になれるのならなってしまいたい。などと小気味良いギャグを放ったところで誰も聞いちゃいない…。

「あ、あ、あぁ、あれはですね…。実はうんこを我慢してて焦っていたのですよ。今にも暴発しそうだったのですよ。え?間に合ったかですって? ………それは聞かないで………」

なんとか弁解はしたものの、状況は更に悪化した模様。も、も、もちろん漏らしてはいないのですが、きっと社内での評判はブリブリッと音を立てて崩れ落ちたのでしょうね。やはりこうでなくては…。

とにかく、社員ですら気まずい瞬間があるというのに、これが取引先なら想像を絶する気まずさがあるわけなのですよ。いつもバシッとスーツを着こなす人が、オフにはトンデモな格好で街を闊歩する場合もあるのです。そんな時、どのような声をかければ良いのやら分かりません。

それだけならまだまだ良い方です。風俗店ではち合わせなんて、間違い無く漏らしちゃいますヨ! しかも先客でニヤニヤしている彼の姿。同胞を見つけた嬉しさと、プライベートな一面を覗かれる恥ずかしさ、そしてこの後に待ち構えているプレイへの期待感が交錯するんですもの、そりゃニヤニヤするしかないでしょう。

「あの娘が良いんだよねぇ〜・ でもあっちの娘も捨て難いのヨ・ そうそう、この後飲もうヨ・」

そう言いながら彼が決めたのは「あの娘」。アイヤ〜、モロにかぶってしまいました。仕方なく別の娘さんをチョイスし奥へと…。

写真と全然違うじゃないですか!!!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「やまさん遅いな〜。いつまでやってんだよ〜、全く。」

延長したなんて気まずくて言えないんですもの。


いつ何時でも、社会人としての立ちふるまいに気を付けましょう。



取材ホール/S市I町:【P】普通の店、深夜まで営業。
プレイ機種/仮面ライダー:取材投資1,000円 回収10,500円
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