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「紳士的賭博観測記録」 vol.49(07.04.20 UP!)
【家族って良いな】
日本における理想の家族像、それは「サザエさん一家」にあると言われています。
頭頂部に一本の毛をなびかせる家長と、その他愉快な仲間達で構成された大家族。しかもペットまで養えるほどの経済性も持ち合わせ、唯一不足しているのは坊主頭の学力くらいのもの。オカッパのスカートの丈は、足りないくらいが丁度良い。
常に明るく、笑いの絶えない家庭内。出来の悪い息子を怒鳴りつけても、「まぁまぁお父さん。」となだめる母親。「ごるぁ〜! 坊主〜!」とほうき振り回す鬼のようなモコモコ頭に追いかけ回されても、耳を引っ張られても、坊主頭はグレることなく成長していくように思えます。そして不動産屋の社長令嬢と目出度くゴールインするとかしないとか…。
経済的にはもちろん、家事・育児・教育の面でも支え合うことができるのが大家族のメリットです。そして、コミュニケーションが充実している家庭では、家庭内暴力や児童・高齢者への虐待などの惨劇は起きにくいように思われます。
核家族に比べると、プライバシーの確保が難しく、同居人への配慮で疲れてしまう人も多いことでしょう。「ダメな嫁だ」「うるさい姑だ」と腹の中にマグマを溜め込む人も多いことでしょう。
そして板挟みになってしまう悲しき旦那の立場。その心は自然と家庭から離れ、場末のスナックだけが心のオアシス。そして、飲んだくれの父の背中からは、息子に語りかけるエネルギーは発散されず、大人社会への疑念だけが少年の心を蝕んで…。
おっとっと、大家族の素晴らしさを説こうとしていたのが、なんだか雲行きの怪しい展開になろうとしています。そんな昼のB級ドラマを想わせるシナリオなんてどうだって良いのです。
とにかく、大家族にも核家族にもそれぞれ長所・短所がありまして、一概に「どっちがどうのこうの」と論争をしても、クソの役にも立ちはしないのですけどね。このコーナーと肩を並べるほどに不利益極まりないのです。
ちなみにこの私、変態紳士は核家族で育ちました。おっとっと、くれぐれも誤解しないでいただきたいのですが、核家族が原因でクルクルパーになっちゃった訳ではございません。大家族で育とうが、どこで何を食べていようが、何一つ変わらない不変の価値、それが変態クオリティ…と言っても1mmも格好良くない。
まぁ、核家族ということで、両親と兄弟だけの構成だった訳なのですが、かなりの田舎なため、周りの友達の家には祖父や祖母がいたりするんですよね。ゲートボールとかやってるんですよね。
人間の持つ究極の欲望「無い物ねだり」。ここでもそれが炸裂したのでしょうか。我が家とは家族構成が違う、ただそれだけで大変興味深いと感じたものです。小さい頃って、他人との違いにとても敏感です。どんな些細な事だとしても自分と比較してしまうものです。
いつだったか、友達と同じジャージが欲しくて、でもお金が無くて、街中のお店を探し歩き、やっと見つけた安い商品を買ったことがありました。これでみんなと同じズボンだぜ、と大はしゃぎしていたら、どうやらパクリメーカーだったらしく「スーパーステー」とか訳の分からないメーカーじゃないですか。よく見るとギザギザとニョロニョロのマークも逆だったという、涙無しでは語れないエピソードもありました。
まぁ、そういった子どもながらの心理もあり、祖父・祖母のいる家庭というものに興味を持っていたのかも知れません。家族が多いと、何かとにぎやかそうですし、お小遣いもいっぱい貰えそうじゃないですか。ファミコンも買ってもらえるかも知れません。
それにね、長く生きた人っていうのは、それだけ膨大な経験が詰まっていると言えます。私の人生がエロ本3冊分だとしたら、おじいさんはちょっとしたエロ本専門の古本屋くらいになるのです。このような貴重かつ価値のあるものは滅多にありません。
そして、長い人生の中で培った人格にも、きっと素敵な要素がテンコ盛りなのでしょう。ズボンが破れたらすぐに直してくれる優しさや、世界的なアイデアがぎっしり詰まった知恵袋。迷信じみた言葉の中に、意外と科学的な裏付けがあったりする、そんな素敵な先人の教え。それがわんさかと出てきそうな勢い。
そんなこんなで、やっぱり良いですね、大家族って。今、このS市は花見フィーバーの真っただ中、とは言っても終了間近なんですけどね。まぁ、こういった季節のイベントなども、多くの家族で行えば、より楽しいものになりそうですよね。
9年前の春、故郷を立つ数日前に祖父や親父達と花見をしました。祖父は笑顔で「よく来たな」と言うだけで、その後も「よく来たな」とばかり言っていたような気がします。私は「寿司旨い、ビール旨い」としか言わず、飲むだけ飲んで寝てしまうという体たらく。
そしてちょっと前、その祖父があちらのワールドからご招待いただきました。
そんな時、仕事を理由に全てのことから目をそらし、他の人間に全てを押し付けたクソみたいな男がここに一人。初めて仏壇の前に座ったのは、その日から一年が過ぎた頃。
最期に、何でも良いので一言交わしたかったような気もしなくはないのですが、時すでに遅し。出来ることと言えば、年に一度の季節外れの墓参りだけしか残っていません。
やっぱりこれも「無い物ねだり」なのでしょうか。
今週の花見会場に変態紳士出没の恐れあり。要注意です。
取材ホール/S市K町:【R】当時の事務所
プレイ機種/大事なお仕事:取材投資-円 回収(売上)200,000円 |
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