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「紳士的賭博観測記録」 vol.59(07.07.14 UP!)
【童心】
巨大なビルがニョキニョキと建ち並ぶ都市中心部。こういった環境の中で一日の大半を過ごしていると、自然と心がギスギスとしてくるような気がするのは、私が生粋の田舎者だからなのかしら。
こんな時は、すぐにダイシンやビバホームに駆け込み、「クレ556」を買わなければなりません。間違っても、「クレ556をクレ」なんて誇らしげに語ってはいけません。冷ややかな視線が突き刺さり、ますます心がギスギスしてしまいますもの。
「クレ556」って言ったらアレですよ、潤滑油スプレーですよ。皆様も扉の蝶番(ちょうつがい)やチャリンコのチェーンなどにシュシュシュ〜と吹きかけた経験があるかと思います。滑りが悪いからと言っても、奥様の大事なアノ部位には決して吹きかけてはなりませぬぞ。
繰り返しますが、私は天下一品の田舎者。「天下一田舎っぺ大会」とかっていうフザケきった大会開催されようものなら、「オッスオラ変態。オラの如意棒はちょっとベタつくぞ。」とか言いながら、ノホホンと銅メダルくらい穫れそう。まぁ、それくらいの田舎育ち、訛ってそうなヤツとは大体友達。
約10年前、このS市に移住してきた時は、正直衝撃を受けましたね。第一に、人や車の多さに愕然としました。なんと、このS市の人口は100万人だって言うじゃないですか。ということは、一人から一円づつ貰えば、100万円になる計算じゃないですか。こりゃ凄いわい!って思って、道ばたでポリバケツ置いて座っていたんですけど、なんか白と黒の車が来ちゃって、なぜか怒られて帰らされたんですね。S市って不思議だな〜。
私の故郷の県民人口は、およそ30万人。日本で一番人口の少ない県なのです。これでは、一人から一円づつ貰ったとしても30万円にしかなりません。え? もういい?
とにかくですね、私の故郷には2桁の階数を持つ建物など無く、車なんて上流階級のブルジョワジーな方々の特権でした。言わばお金持ちのステータスシンボル。
私の県は、舗装された道路が極端に少なく、砂漠地帯が果てし無く続く土地なんですね。県全体の土地のおよそ7割が砂漠地帯。ですから、車なんて無用の長物で、お金持ちの道楽にしか過ぎないのです。下流生活者の交通手段と言えば、馬車かラクダ。安く購入でき、税金がかからない。でも、餌代が半端なく高くついてしまうので、なかなか生活が楽にならない。これが砂漠貧乏スパイラル。
もちろんこれはウソ80000なんですけど、本当に2桁クラスのビルディングは珍しいものでした。まず、土地代が安く、しかもそれが余っているので、そんなに高い建物を建てる必要がありませんからね。
そんなこんなで、私の田舎者っぷりを十分にご理解いただけたと思います。こんなランニングと短パンが似合いすぎる田舎者、言わば「ベストランニング&短パニスト賞」を受賞してしまう勢いを持つ私がですよ、ビル群に囲まれ、昼夜コンピュータにレイプされ、車の騒音をBGMに暮らしているんです。これでは心も身体も錆び付いてしまいます。
やはりたまにはリフレッシュしなければなりません。温泉に行って女湯を盗撮したり、ハイキングに言って青姦したり、マッサージ屋さんに行ってマッチョな整体師に前立腺をグリングリン犯ってもらったり…、もうね、ドキドキしてきます。
まぁ、そんな腐ったことしか思いつかないのは、きっと脳内が錆び付いているから。やはりリフレッシュするには自然と戯れるのが一番です。新鮮な空気の中で深呼吸し、美しい植物達を眺めていれば、自ずと脳内の錆びも剥がれ落ちていくはず。
ということで、やって来たのは「泉ヶ岳」という山。登山やアウトドアというマニアックな性癖を持つ輩達が押し寄せる神秘的なスポットなのです。
天気の良い休日ということもあり、登山者達がたくさんいるようです。皆、体のどこかに鈴を装着し、ちり〜んちり〜んと鈴の音を響かせながら歩いています。
なんじゃこりゃ? 流行っているのか? と不思議に思って山道を突き進むと、「ツキノワグマ生息地」とかなんとかって、シャレにもクソにもならないような、危険なスメルが立ちこめる看板がお出迎え。どうやらあの鈴は、熊対策らしく、登山者にとってのマストアイテムらしいのです。
もうね、チビリそうでしたよ。熊の生息地に鈴を持って行かないなんて、消防服を着ずに火災現場に乗り込むようなもの。そんな無謀さがカッコイイ! なんてのはマンガの世界だけです。ですので、なりふり構わず一目散に撤退。
山の奥に進むことができなかったので、仕方なく小川のほとりでのんびり。そこには、高さ約2メートルくらいの小さな滝があり、その下流では小さな子ども達が水遊びをしています。
「きゃっきゃ、きゃっきゃ」
私にもあのような時期があったのですね。しかし、今となってはこんなにも荒んでしまいました。考えることは卑猥なことやイヤラシいことやスケベなことやエッチなことばかり。どれも一緒か…。
でも、いくら強く望んでいようとも、過去に戻ることはできません。私たちには今日と明日しかなく、兎にも角にも突き進んで行くしかないのです。邪念を吹っ切るかのように、滝に向かってカメラのシャッターを切りまくりました。
う〜ん、しょぼい。こりゃ、ウデが悪いわい。
あまりの仕上がりの悪さに目眩がしました。仕方ないので、シャッタースピードをグリングリンとイジリ倒してみたんですね。もうね、手ブレ覚悟で「1/5秒」とかに挑んだんです。
カッ、シャン。
おおっ、水の流れが、まるで「そうめん」のようだ。こりゃ旨そうだわい。
なんだかとても上機嫌になっちゃいましてね、バチンバチンと撮り続けたのです。始めは道路側から滝を見下ろすような格好で撮影していたんですけど、次第に同じアングルでは満足できなくなってきます。
苦しゅう無い、近う寄れ。
と言わんばかりに、滝が私を誘います。もうね、靴を脱ぎ捨て、小川に突入しましたよ。水はとても冷たく、10秒も我慢できません。それでもカメラを構え、滝に向かって前進していく変態。周囲からは怪訝な目で見られていましたが、気にするもんですか。
カッ、シャン。カッ、シャン。
こうやって川の中を裸足で歩くと、なんだか子どもに返ったような気持ちになります。まぁ、子どもの頃は、あまり川遊びはしていませんでしたけどね。
都心部で働くお父さん達、たまには自然の中で休息を。
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